劇場の照明設備の仕事をしており、生音を聞く機会が多いので、音にはこだわりがります。昨今、「ハイレゾ音源」対応の音楽機器が多く発売され、多くの人々に支持されている。非常に大きな訴求力を持つこのハイレゾ音源とは、一体どのようなモノなのだろうか。
ハイレゾ音源の正式名称は「High Resolution Audio」という。一般的に、聴きたい音楽があるとき、多くの方はCDを購入すると思う。実は、CDには容量があり、元々の音源(=原音)の情報量を全て入れることが出来ないので、高音域を中心に原音の一部をカットして、CDにデータを書き込んでいるのである。ハイレゾ音源は、CDではカットされた情報量をも網羅する、原音そのものの音源のことである。各楽器の細やかな一音一音、歌い手のブレス、曲から醸し出される音場など、あらゆる部分が生き生きとしている。多くの音楽プレーヤーで主力となっているmp3ファイルも、音の情報量ではハイレゾ音源に遠く及ばない、いわば劣化した音源とも言える。近年は、CDよりも高音質なハイレゾ音源を配信する会社が増えてきて、ハイレゾ音源を手に入れやすい環境が整ってきた。ハイレゾ音源を一度耳にしてしまったら、ハイレゾ音源以外の音源に戻るのが難しくなってしまうだろう。